日露戦争
日露戦争についてはまた別に詳細する。
ここでは軽く説明。明治維新当時、日本の置かれた状況はライオンの檻に入れられた小さな虎のようなもの。列強は有色人種を劣等種族と決めつけ、収奪の限りを尽くしていた・・・
明治維新後、数十年で列強と肩を並べるほど成長をみせた日本。
日本の危機は朝鮮半島経由で来るのが古来からの通例。そこで日本は朝鮮の近代化と独立を支援し日清戦争を戦った。これで独立したかと思いきや、こんどはロシア傘下に入りそう・・・日本の独立を護るため、日本は強大な敵ロシアに立ち向かわざるを得なかった・・・
日露の勝敗を分けたもの
日本の独立を護る気概、組織としての統一感、新兵器導入、など様々な要因で日露戦争を勝利に導くことができた!
自国に誇りをもつためにも、日本人としては理解しておく必要がある。
日露戦争についての詳細はこちら↓↓↓
なぜ、強大なロシアに勝てたのか。そこには日本を陰にひなたにと支援してくれた国々があったから、ということも忘れてはならない。
当然その国々も「自国の利益」や「自己の利益」のために日本に協力した。
英国
当時日本の同盟国だった英国。
バルチック艦隊が遠路はるばる日本海までやってくる間、港々で嫌がらせをしてくれた。英国と同盟関係だったことは日本にとってかなり有利であった。
米国
米国は講和会議の御膳立てをしてくれた。
講和条約である、ポーツマス条約は米東部・ニューハンプシャー州で結ばれた。
戦費調達
そして、なにより戦争にはお金がかかる。
日本はどうしたのか・・・外債(日本の公債を外国で売ってお金をつくる)で対応した。
当時、日本の信用度はそれほど高くなく、最初の公債金利は年6.0%。
【公債額の出典は、上念司著:経済で読み解く日本史 明治時代、飛鳥新社、p184】
この日本公債のかなりを引き受けたのが クーンローブ商会 のヤコブ・シフである。高橋是清がイギリスに渡り、ユダヤ系銀行家達と面識を持ち、その中で紹介された人物である。ヤコブ・シフもユダヤ系だ。
この後も日本は公債を立て続けに発行し、そのたびにユダヤ系銀行家達に助けられた。英米の銀行家達に・・・
そして最後の公債募集
これまで何度も奇跡の取引を成功させてきた高橋是清であったが、最後の公債募集を命ぜられる。バルチック艦隊も倒し、もう必要ないだろうと思っていたところへの思わぬ指令だ。
高橋は困ったことだろう・・・この危機にもシフを頼ることになる。
シフは公債を引き受ける代わりに日本が権利を得るであろう南満州鉄道を鉄道王ハリマンとの共同経営にして欲しいと持ちかける。
「鉄道王ハリマンは自身が経営する鉄道会社と海運会社を使って、地球を一周する旅客網、流通網を作るのが夢だった」【前掲書p209より引用】
高橋は南満州鉄道の経営権を日本が得ても、それを運用する際の初期投資等を考えると日本単独で経営を行うよりもハリマン(=アメリカ)を引き入れた方が有利であることを見抜き、桂-ハリマン協定を結ばせた。
経営もさることながら、満州にアメリカ資本が入ることで、ロシアの南下を共同で防御できるとの展望をも描いていたのだ。
小村寿太郎
しかしその桂-ハリマン協定をポーツマス条約を調印してきた小村寿太郎が強硬に反対し、結果的に破棄された。
小村は小村で、JPモルガンとの提携を考えていたとの説もある( 若狭和朋『日露戦争と世界史に登場した日本 : 日本人に知られては困る歴史 』 )
ここが最大の問題!
JPモルガンは生粋のアメリカ人である。 モルガン家はメリーフラワー号の初上陸 から16年後 にアメリカにその一歩を記した。いわゆるWASP(ホワイトアングロサクソンプロテスタント)である。
上念氏の書によると「JPモルガンの代表ピアント・モルガンはたびたびニューヨーク市場を救い~略~。彼は典型的なWASPであり、大のユダヤ人嫌いでアイルランド人を見下していることでも知られている」(上念司著:経済で読み解く日本史 明治時代、p186-187)
前にも書いたが、アメリカにはディープステートがある。
(まだ読んでない方はこちら⇒【よくわかる】ディープステートとは|陰謀論では済まされない)
ハリマンの後ろ盾となったシフらユダヤ系金融家は1913年にウイルソン大統領にFRB(連邦準備制度=アメリカの中央銀行)を創らせた。これをもってアメリカの金融を牛耳ることができる力を手に入れた。ディープステートの原型(ユダヤ金融資本家)はまず金融を握ったのである。
さて、その後そのような勢力に成長するとは知らず、日本はハリマンとの約束を一方的に破棄してしまう。これによりアメリカは支那利権に食い込む足がかりを失った・・・
しかもそれが商売敵のJPモルガンの手に落ちるかもしれない・・・ 結局は日本単独で運営することになるのだが ・・・
ユダヤ金融勢力の日本への憎悪はどれほどのものだったろう・・・
こういう経緯があり、ユダヤ金融資本勢力は日本憎しの感情を抱くようになったのだ。しかも時代は人種差別全盛の時代。黄色いサルにしてやられるなど白人にとっては耐えられない仕打ちであったに違いない。
賢い選択
やはり正解は高橋是清も考え、当時の政府要人も一度は前のめりになった「桂-ハリマン協定」をそのまま締結しておれば良かった。それが賢い選択というものだ。
ただ、それは現代のように遠く離れた時代から振り返ってみれば、という話である。当時は何が正解かなどわかるはずもない。
しかし、戦争に協力してくれた英米に恩義を感じ、土産を渡すくらいのことがなぜできなかったのであろうか?
非常に悔やまれる。
これが大東亜戦争の遠い遠い原因として考えられるのだ。